ガーシー氏で注目の「懲罰」、地方議会でも 背景に議員の多様化も

有料記事これでいいのか?ニッポンの議会

山下寛久
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 国会を長期欠席したガーシー(本名・東谷義和)前参院議員が除名処分となり、議員への「懲罰」が注目を集めている。地方議会では、少数派への圧力や政敵を攻撃する武器として恣意(しい)的な運用が疑われ、司法の場で争われる事例も出ている。注目が集まる背景や、安易な乱発を防ぐために必要なことはなにか。専門家に話を聞いた。(山下寛久)

■「議員の位置づけ変化、摩擦生まれやすく」 江藤俊昭・大正大教授(地方自治論)

 議員の言論や行動の自由は欠かせないが、ルールを著しく逸脱した際のあくまでも例外として、懲罰や辞職勧告決議などは必要だ。ただ、多数決という性質上、議会の秩序や品位を維持するという本来の目的に沿うか否かにかかわらず、少数派の議員が対象にされやすく、「多数派による権力の行使」の一面がある。

 懲罰が近年注目される背景には、これまでとはタイプが異なる議員が登場していることが挙げられる。

 従来は地区や業界団体などの…

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