津波にのまれ、助かった18歳 「なぜ逃げ遅れたのか」を調べ続ける

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東野真和

 岩手県立大槌高校を今月卒業した澤本愛咲美さん(18)が、大槌町安渡地区で5日にあった避難訓練の場で、東日本大震災の犠牲者の当時の行動について、1年かけて細かく分析した結果を参加者に発表した。早く逃げてほしい。そんな思いが伝わってくる。

 安渡地区は当時の人口の1割以上が犠牲になった。澤本さんは、町民が遺族から聞き取った回顧録「生きた証(あかし)」の記述などをもとに、犠牲者の約半数の107人について、震災が発生した直後の行動を調べた。

 その結果、犠牲になった人の70%が、近所の人と立ち話をしていたり、声をかけられても動かなかったりして、すぐに逃げなかったことが分かったという。

 地区別に分析してみた。する…

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