礒崎氏から強要「認識ない」「記憶ない」 放送法文書巡り総務省調査

有料記事放送法めぐる総務省文書問題

中島嘉克 安倍龍太郎
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 放送法の政治的公平性をめぐる安倍政権下でのやりとりが記された行政文書について総務省は10日、関係者の聞き取り状況を公表した。「局長ごときが」「首が飛ぶぞ」などの発言が記された当時の礒崎陽輔首相補佐官から、総務省側への強要などはなかったと認定した。安倍晋三首相高市早苗総務相に関する記述は引き続き精査するとした。

 文書は、安倍政権下で政治的公平性をめぐる解釈が追加される過程で、礒崎氏が総務省側に働きかけた発言が記されている。同省は文書に名前がある関係者ら十数人から聞き取り調査を実施し、「礒崎氏から問い合わせ自体があったことは確認された」とした。

 一方、礒崎氏との打ち合わせの回数や個々の発言については、「内容が正確であるとの認識は示されなかった」と説明。「強要などがあったとの認識は関係者全員が示さなかった」とした。

 2015年2月24日付の文書では、解釈の追加について「総理にお話しされる前に官房長官にお話し頂くことも考えられるかと思います」と進言した総務省幹部に、礒崎氏は「局長ごときが言う話ではない」「俺と総理が二人で決める話」「俺の顔をつぶすようなことになれば、ただじゃあ済まないぞ。首が飛ぶぞ」などと発言している。

 こうした言葉が強要にあたら…

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放送法めぐる総務省文書問題

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