EV専業メーカーへ転身するボルボ 経営者が味わったケータイの失敗
イエーテボリ=和気真也
スウェーデンを代表する自動車メーカーのボルボ・カーズが、2030年に電気自動車(EV)の専門メーカーに生まれ変わるための改革を進めている。社内スキルや商習慣を変え、強みの安全技術を強化。テック産業から転じた経営トップは、世界がEVに雪崩を打つ「転換点が必ず来る」とみる。
1月下旬、イエーテボリにあるボルボの主力工場を訪ねた。専用カートで広大な敷地を巡ると、建設中の巨大な建物が目に入った。次世代のEV生産を担う工場建屋だ。「写真撮影は厳禁」とされたこの工場では、自動車業界で「型破り」といわれる技術が採用されるという。
ボルボは昨年、約1300億円を投資して次世代EV工場に変える計画を発表。目玉の一つが、「メガキャスティング技術」への投資だった。
メガキャスティングは大型の…