「故郷」再生する難しさ福島で考えた 被災地に通った震災遺族の夫婦

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多知川節子
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 夫婦は成田空港から北へとレンタカーを走らせた。

 昨年11月、高松市の藤田敏則さん(74)と英美さん(69)は、福島県沿岸部にある富岡町を目指した。12年前の東日本大震災で起きた東京電力福島第一原発事故で、今なお帰還困難区域が残る町だ。

 翌朝、町で暮らす秋元菜々美さん(25)と対面し、周辺を案内してもらった。

 南北に貫く国道6号を走ると、商品を並べたまま閉業した衣料品店やホームセンターが目に入った。空き家には雑草が伸び、更地も目立つ。名所の桜並木は立ち入り規制のゲートが1月に撤去されたばかり。観光バスを見かけたが、廃炉作業員の送迎用だと聞いた。

 「原発避難の町はまだこんな…

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