ChatGPTで「さらば宿題」? 岐阜県議会で教育への影響議論

ChatGPT

保坂知晃
[PR]

 米新興企業オープンAIの対話型AI(人工知能)「Chat(チャット)GPT」への注目が集まる中、8日にあった岐阜県議会の一般質問でも初めて取り上げられた。質問したのは、県民クラブの伊藤英生県議(可児市選挙区)。学校教育の現場に与える影響などについて、教育委員会に見解を尋ねた。

 ChatGPTは、質問を入力すると、人間との会話のように自然な回答が返ってくるチャットボット(自動応答システム)。昨年11月に公開された。

 伊藤県議は、AIが大学のリポートを書けるほどの能力があり、欧米では大学が利用を禁じる動きがあることを紹介。起業家のイーロン・マスク氏が「さらば、宿題」とツイートしたことを挙げて、「学校関係者に与える衝撃は軽くない」と指摘した。

 対話型AIが生成した読書感想文や、画像生成AIによるポスターの資料を配布し、精度の高さを具体的に示した。

 伊藤県議は「こうした流れは止められない。AIを使用禁止にすることは意味がない」と述べ、新たなテクノロジーの進歩にどう向き合い、情報教育を進めていくか尋ねた。

 堀貴雄教育長は「情報技術の進展は生活を豊かにするが、宿題や課題をAI任せにすることの懸念が指摘されている」とした上で、「新しい情報技術と向き合う方法を学ぶことは、情報活用能力の育成に資すると考えている」と説明した。(保坂知晃)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2023年3月8日18時37分 投稿
    【視点】

    スマホやYouTubeなどが登場した時も「人はますます自分で勉強しなくなり馬鹿になる」といった意見が見られましたが、これらの最新技術やサービスを遊ぶように使いこなす若者世代が、次の時代を担っていく以上、やはり新たなテクノロジーと向き合いなが

    …続きを読む