日本を目指すミャンマーの若者に入管の壁 来日できず悲痛な声相次ぐ

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ヤンゴン=福山亜希
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 クーデターで国軍が実権を握ったミャンマーで、日本への留学を志す学生が増えている。ただ、査証(ビザ)を得るのに必要な在留資格の証明書を取得するのは難しく、入国のハードルは高い。日本行きを阻まれた若者たちは悲痛な声を上げている。

 「日本に留学したい。今回、在留資格の証明書は得られませんでしたが、日本語の勉強は続けます」

 3月中旬、最大都市ヤンゴンの日本語学校。停電で冷房が止まり、気温30度を超す暑さのなか、学生10人が日本語の会話の授業で自分の夢を発表していた。

 学生たちは2021年のクーデター後、国軍に反発し、大学への通学を拒んできた。このままでは卒業できず、就職の見込みも薄い。卒業を諦めて日本の大学への進学を目指し、まずは日本の語学学校に留学する道を選んだ。

 クーデター後、日本語の資格試験の申し込みに長蛇の列ができるほど日本語の学習熱が高まった。日本のアニメは人気で、街を走る車の多くが日本車。親日的な国民は多い。安全な日本で勉強して、母国が平和になったら帰国して欲しい――。そんな願望を抱く親も多い。

 10人はすでに東京の日本語学校に合格。4月に来日予定だったが、2月下旬、東京出入国在留管理局(東京入管)から、ビザに必要な「在留資格認定証明書」の不交付の通知が届いた。

■証明書の不交付にショック …

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