「サメンチ」いかが 気仙沼向洋高が開発、試験販売

星乃勇介
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 「サメンチ」いかがですか――。宮城県気仙沼市気仙沼向洋高校が、一風変わったメンチカツを作った。原料は、地元で水揚げされたヨシキリザメ。フカヒレやはんぺんには使われてきたが、それ以外にも用途を広げようと高校生たちが考えた新グルメだ。

 ヨシキリザメと豚のひき肉を3対1の割合で混ぜ合わせ、タマネギとキャベツを加え、コンソメで味付けをして油で揚げた。2020年度に考え始め、21年度に弁当開発までこぎ着けた。

 ただ、前作はカレー粉でにおいを抑えていたため、辛みが苦手な子どもに食べてもらいづらかった。このため、万人受けする味付けに後輩が手直しした。

 2月20日に道の駅大谷海岸であった試験販売では一つ150円で80個用意したが、スタートから10分ほどで完売。10個まとめ買いした女性(64)は「サメが揚がる町なのに、普段食べる機会はなかなかない。こういうお総菜があるとうれしい」。

 開発に携わった産業経済科3年の佐藤結衣さんは「ご当地グルメとして、多くの人に味わって頂ければ。後輩は、タネを生かしてギョーザなどの新メニューを開発してほしい」と話した。同校は文化祭などで販売するほか、冷凍食品として市販も検討する。

 サメンチは、1月に開かれた第47回県水産加工品品評会で、県水産加工研究団体連合会長賞(特別賞)を受賞している。(星乃勇介)

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