フジテックVS香港ファンド、社外取めぐりバトル 24日に臨時株総

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栗林史子
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 エレベーター大手・フジテック滋賀県彦根市)の社外取締役選任をめぐる臨時株主総会が24日に開かれる。フジテック株の約17%を保有する最大株主の香港ファンドオアシス・マネジメント」が取締役6人の選任案を出しているが、経営側は「オアシスによる経営権取得のためだ」と反対を表明。委任状争奪戦に発展している。

 フジテックをめぐっては、オアシスが昨年、創業家である内山家側とフジテックとの間で不適切な貸し付けや取引があると指摘。当時社長だった内山高一氏の再任反対を呼びかけていた。

 経営側は昨年6月の定時株主総会で、内山前社長を含む取締役再任案を総会1時間前に撤回。一方で、総会後の取締役会では内山氏は取締役や執行役からは外れたものの、会長として残った。

 これを受けてオアシスのセス・フィッシャー最高投資責任者は「内山氏はまだ不適切な関連取引について謝罪していない。なぜわざわざ内山氏を有給のポジションに指名しているのか。今の経営陣に影響を及ぼしている」と批判。「ガバナンス(企業統治)が機能していない」として、現在の社外取締役6人の解任や、新たな6人の社外取締役選任などを24日の臨時株主総会で提案している。

 一方、フジテックの岡田隆夫社長はオアシスの提案について、「取締役会の3分の2をオアシスの推薦した社外取締役がしめることになり、経営権の取得を目的としたものだ」と反論。「エレベーター事業は販売して終わりではない。オアシスの候補者が送り込まれた場合、安定的な事業継続に問題ないのか、大きな疑問だ」とした。フジテック側は現在の社外取締役に加え、新たに2人の社外取締役を追加することを提案している。

 今回の総会をめぐっては、機…

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