日銀の植田新総裁で住宅ローンどうなる?暮らしのプラスになる影響も

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小出大貴 稲垣千駿 高橋諒子

 日本銀行の新総裁に経済学者の植田和男氏が就く人事案が14日、国会に示された。日銀が新体制になれば、暮らしにどんな影響が出ることが考えられるのか。専門家は、政策次第では、住宅ローン金利が上昇したり、物価高が和らいだりする可能性を指摘している。

 日銀が手がける金融政策と密接に関わるのは、お金を借りるときに払う金利だ。日銀は黒田東彦総裁のもと、企業や家計がお金を借りやすくして景気を支えるために、金利を低く抑える大規模な緩和を続けている。

 特に、異例とされるのが、市場で決まるべき長期金利を操作する対象にする「イールドカーブ・コントロール(YCC)」を採用していることだ。この政策は様々な弊害が指摘されていて、新体制で修正する可能性がある。YCCが長期金利を上昇させる方向に修正されると、固定の住宅ローン金利も引き上げられる可能性が高まる。固定型の住宅ローン金利は長期金利と連動しているためだ。

 バークレイズ証券の山川哲史・チーフエコノミストは「新体制は、長期金利の操作は段階的にやめていくのではないか」とみる。最終的にやめた場合、いま日銀が「0・5%程度」に抑え込んでいる長期金利は、1・0%ほどまで上昇する可能性があるとみられる。

住宅ローンの7割占める変動金利の見通しは?

 日銀は昨年12月、この政策…

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