香港がTKGと出会った 日本の生卵爆売れ、皮肉な理由も追い風に

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香港=奥寺淳
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 香港で、日本産生卵の人気が急上昇している。かつてはすき焼き用の高級品だったが、日本で物価が上がらないうちに気がつけば「お手頃価格」に。卵かけご飯を食べる人も増え始めた。日本の鶏卵輸出の9割以上を香港向けが占め、以前から香港で人気を集める日本食材の中でも、存在感は増している。

 白いご飯のてっぺんにのった、張りのあるオレンジ色の卵。箸の先でツンとつぶすと、とろりとした黄身が銀シャリにからまった。

 1時間ほどしょうゆに漬けたという黄身は、まろやかさとこくが絡まり、箸が止まらない。

 香港の九竜半島側で、香港人が経営する定食店「米気(Mai Hei)」。生卵を食べる習慣がなかった香港で、卵かけご飯が人気だと言うので、1月中旬のお昼どきに行ってみた。約60席ある店内は、20~30代の男女ですでに満席。外には約10人が並んでいた。

 チキン南蛮などのおかず2品を自分で選び、ご飯とスープがついたランチセットは68~80香港ドル(1130~1330円)。ご飯は、8香港ドル(130円)をプラスすれば生卵か、めんたいこのせにできる。

 周りのテーブルを観察してみ…

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