ターミナル駅に異変?揺らぐ電鉄系百貨店の存続 渋谷東急あす閉店

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益田暢子
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 東京・渋谷にある東急百貨店の本店が31日、閉店する。1967年から半世紀以上にわたり営業してきたが、建物の老朽化が進み、解体が決まった。都内では小田急や京王など百貨店の建て替え計画が続く。いずれも新しいビルに百貨店が入るかどうかは未定で、電鉄系百貨店の存続は見通せない。

 「えーっ、閉店するの」

 26日、半年ぶりに東急百貨店本店を訪れた横浜市の女性(72)は、入り口に掲げられた閉店のあいさつを読んで驚いた。渋谷に来るときは必ず東急に寄っていたという。「お洋服を見るのは楽しいし、品質の良いものもたくさんある。渋谷も新宿もどんどん百貨店がなくなって、さみしい」と話した。

 東急百貨店は2020年、渋谷駅周辺の再開発に伴い、駅に併設していた東横店も閉店。本店の建物は今年4月以降に解体され、跡地には地上36階建ての複合ビルが建つ。商業店舗や高級ホテルが入り、高層階は賃貸住宅になる予定だが、東急百貨店が入るかは未定だ。

 電鉄系百貨店では、東京・新宿の小田急百貨店新宿店が昨年10月、建て替えのため営業を終了した。近接するビルに移転したものの、売り場面積を大幅に縮小した結果、アパレル売り場はなくなった。建て替え後にできる地上48階建ての超高層ビルに小田急百貨店が入るかは「全くの白紙」(百貨店幹部)という。

 京王百貨店新宿店の建て替え…

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