北九州市って物騒なの? 刑法犯認知件数は激減 福岡市と比べると…

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上月英興
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 北九州市には全国唯一の特定危険指定暴力団工藤会があり、過去には拳銃や手投げ弾などを使った事件が相次いだが、福岡県警や県、市は対策に力を入れてきた。効果はどれだけ出たのか。北九州市長選を機に数字などで福岡市と比較してみる。

 「北九州の悩みを乗り越えてきたという実感を感じている」。昨年9月の北九州市議会で4期16年の総括を問われた北橋健治市長(69)はこう力を込めた。

 市が作成した「安全安心なまち北九州」には、2020年度までの実績がこう記されている。「刑法犯認知件数は、ピーク時の02年から約87%減少」「減少率は、02年当時の政令指定都市12市でNo.1」

 6年半ほど前の議会で、北橋氏は「道は長いかもしれないが、何としてでも最高に安全なまちということを近い将来、市制100周年(=2063年)を待たずとも、ぜひ周りに評価されるよう努力したい」と治安改善に50年はかかる可能性に触れていただけに、言いぶりは様変わりした。

 北九州市ではヤクザが絡む事件が多かった。小倉北区の繁華街で40年以上スナックを営む男性(68)は「面白い店にこそヤクザが来た。ヤクザからくらされて(殴られて)一人前、と言われていて、トラブルを解消するマネジャーになるのが本当に嫌だった」と振り返る。

 03年8月、小倉北区の繁華…

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