イノシシなど害獣捕獲に自衛隊活用案 ベテラン猟師が感じた限界

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田中久稔
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 野生鳥獣による農作物の被害が後を絶たない千葉県で、自衛隊を活用する案が浮上している。高齢化などで鳥獣捕獲の担い手が減少の一途をたどる中で、「従来の手法にとらわれない取り組み」が必要だとして、野外活動に長じた組織力に望みを託す。

 千葉県議会の自民や公明、立憲、共産など超党派の36人でつくる「有害鳥獣対策推進議員連盟」が今月18日、防衛省浜田靖一防衛相を訪ね、打開策を求めて陳情書を手渡した。

 陳情書では、自衛隊の退職者について「社会貢献への意識が高く、野外活動経験が豊富で、高度な技術を持つ」として、鳥獣被害防止活動への参加を促す広報活動の充実を求めた。また、現役隊員による鳥獣対策への「組織的な支援」も検討するよう求めている。

 議連の幹事長を務める木下敬二県議(自民)によると、支援を想定しているのは、山野での行動に慣れ、鍛錬を重ねた陸上自衛隊員らだ。議連会長の川名寛章県議(自民)は「気候変動の影響もあってか、山でエサが得られず、里に下りてくるイノシシやサルが増えた。駆除の担い手として自衛隊に期待したい」と話す。

過去に自衛隊が協力した例も

後半では房総半島で長年捕獲に取り組んできたベテランの思いを聞きました

 鳥獣の捕獲には、わなを設置…

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