ファーレ立川の彫刻作品、撤去の危機から保存へ 美術界から要望書

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西田理人
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 JR立川駅(東京都立川市)北口の商業ビルや公共施設が集まる街区「ファーレ立川」内に設置されている美術家・岡崎乾二郎さんのパブリックアート作品について、所有者である高島屋などが保存の方針を固めたことが1月19日、同社への取材で分かった。周辺の工事に伴い撤去や移設の可能性が伝えられていた作品に対しては、美術関係者などから保存を求める声が上がっていた。

 保存が決まったのは、商業施設「立川高島屋S.C.」の西側入り口付近に設置されている彫刻作品「Mount Ida―イーデーの山(少年パリスはまだ羊飼いをしている)」(1994年)。フェンス状の鉄の構造物が屋外の6個の換気口を覆う作品で、内側では人手に触れずに草木が成長している。作家によると「フェンスに囲まれた中の空間は(立川の市民が大切に、守ってきた)誰にも侵されることのできない(忘れてはいけない)場所の尊厳を象徴している」という。

 高島屋によると、施設内の百…

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