賞味期限3倍の「柿の種」、ロケット部品 宇宙で活躍の製品ずらり

茂木克信
[PR]

 「宇宙日本食」の柿の種など、新潟県内の企業による宇宙関連事業の成果物が、同県燕市役所の1階ロビーに展示されている。テレビドラマ「下町ロケット」のロケ地にもなった“ものづくりの街”として、今後成長が見込まれる宇宙ビジネスへの関心を高める狙いがある。14日まで。

 宇宙日本食は、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する日本人宇宙飛行士ストレスを和らげるために開発された食品で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が認証している。

 亀田製菓(新潟市江南区)は、2014年に柿の種を宇宙日本食にする作業に着手。密封パッケージに脱酸素剤を入れ、賞味期限を市販品の3倍の1年半に延ばすことに成功した。四角い容器の底面には面ファスナーを付け、被服などにくっつけられるようにした。17年に認証を取得。21年には当時ISSに滞在していた野口聡一さん(57)が実際に食べた。

 ほかにも、高秋化学(燕市)がめっき加工を施したロケットエンジンの部品▽ツインバード(同)が製造した宇宙用冷凍機▽ホシノ工業(上越市)のひもなどが使われた小惑星探査機「はやぶさ」の帰還カプセルのパラシュート(模型)――などが並ぶ。

 関連して、燕市役所つばめホールで14日午後1~4時、フォーラム「宇宙産業の今と未来」が開かれる。JAXA職員の肥後尚之氏と、一般社団法人「スペースポートジャパン」理事の青木英剛氏が、宇宙ビジネスについて講演する。定員100人(要申し込み、先着順)で無料。問い合わせは市商工振興課(0256・77・8231)へ。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

この記事を書いた人
茂木克信
ネットワーク報道本部(東京)|総局DX
専門・関心分野
地方自治、くらし経済、依存症、セカンドライフ
  • commentatorHeader
    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2023年1月5日10時41分 投稿
    【視点】

    宇宙での暮らしを見据えた、民間企業の製品が増えていますね。JAXAは、宇宙生活での課題や困りごとをまとめた「Space Life Story Book」をもとに、その解決策となるアイデアを2021年に募集しました。そこで選定されたライオンの

    …続きを読む