「ドウさん」「でんだい」…和歌山弁のナゾ アニメのせりふにも

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下地達也
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 和歌山県白浜町にあるテーマパーク「白浜エネルギーランド」には「Da(ダ)迷路」というアトラクションがある。「Da」?

 気になったので担当者に尋ねると「社内でザをダと発音する人が多くて……。『The(ザ)迷路』の予定だったんですが、発音のままになりました」。そう、和歌山弁では「ゾウさん」が「ドウさん」に、「ぜんざい」は「でんだい」になってしまう。なんでだろう。

 理由を知っている人を探していると、「関西弁事典」(ひつじ書房)や「県別 罵詈(ばり)雑言辞典」(東京堂出版)などで和歌山弁を担当している西尾純二教授(大阪公立大学大学院)にたどり着いた。

 西尾教授によると、ザ行とダ行は発音するときの口の形が似ているという。昔は大阪、京都、奈良など関西の広範囲で聞かれた発音だった。「和歌山弁には、本来の関西弁が残っているんですよ」と話す。

 さらに関西でよく耳にする「せえへんかった」を例に出して説明する。「いかにも関西弁っぽいですが、標準語の影響を受けてできた言葉。かつて関西では『せなんだ』がよく使われていた。和歌山にはがっつり『せなんだ』が残っているんです」

 なぜ、和歌山だけに昔の関西…

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