有馬の感動に酔う 「オグリカップ酒」で乾杯、元馬主と交わした約束

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松永佳伸

 岐阜の笠松競馬でデビューし、昭和から平成を駆け抜けた名馬・オグリキャップが、日本酒のカップ酒になった。その名も「オグリカップ」。地元酒店の社長が、2015年に亡くなった元馬主・小栗孝一さんと交わした約束を10年がかりで果たした。

 オグリキャップは1987年以降、地方競馬で12戦10勝の成績を挙げ、88年に中央競馬へ移籍。安田記念や有馬記念などGIで4勝し、「芦毛(あしげ)の怪物」と呼ばれて競馬ブームを巻き起こした。引退後、放牧中の事故の影響で10年に死んだ。

 岐阜県海津市の「酒の浪漫亭」の舘徹社長(62)は、笠松時代の馬主だった小栗さんと30年以上の付き合いがあった。一緒に酒を酌み交わしながら、馬談議に花を咲かせたという。

笠松競馬で「オグリカップ記念」

記事後半では、舘さんが意中の「食中酒」と巡り合い、商品化に至る道のりを描きます。今年10月、笠松競馬で冠レース「第1回オグリカップ記念」を開催。その場で、カップ酒を初めてお披露目しました。

 10年ほど前、「オグリキャップの活躍を後世に語り継いでいきたい」と考えた舘さんは、小栗さんが好んで飲んでいたカップ酒をつくることを提案した。手に持ちやすく競馬場の土産にもなる。小栗さんも「ずっと残るなら、どんどんやってくれ」と快諾した。

 舘さんは、中央競馬時代の馬…

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