弥生時代の方形周溝墓など発見 美浜町の遺跡
伊藤秀樹
和歌山県文化財センターは14日、美浜町にある吉原遺跡で弥生時代中期から古墳時代初めごろの方形周溝墓や古代の火葬墓を見つけたと発表した。当時の埋葬の仕組みを考えるうえで貴重な発見という。
同センターが今年度、道路の拡幅工事に伴い発掘調査していた。吉原遺跡は、日高川河口の右岸にある海岸砂丘にあり、弥生時代から続く墓地だという。今回の調査では最大で長さ8・9メートルの方形周溝墓5基を確認。底部には石が並べられ、石がふかれていた可能性があることも判明した。こうした特徴は近畿北部や山陰地方で多く見られ、埋葬された人は地域の有力者とみられる。
現地説明会は17日午後1時から3時まで開催。美浜町吉原958の新浜集会場駐車場に集合する。申し込み不要。問い合わせは同センター(073・472・3710)。無料。(伊藤秀樹)