規模ありきの防衛費43兆円、細目の説明なく「膨らみすぎ」との声も

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松山尚幹 里見稔 西尾邦明

 2023~27年度の5年間の防衛費が総額約43兆円にふくらむ。岸田文雄首相が防衛省の主張に寄った裁定を下した。現在の1・5倍超に増える予算を何に使うのか。裏付けとなる財源はどうするのか。「防衛力の抜本的強化」が規模ありきで進むことを疑問視する声は政府内にもある。

 「これだけの予算を増やすとなると、説明責任が問われる。必要なものが積み上がっているか、不必要なものが入っていないか検討させていただく」

 6日に開かれた自民、公明両党の実務者協議の冒頭、自民側の責任者を務める小野寺五典・元防衛相は「査定」の重要性を強調した。

防衛省に上げた軍配

 だが、防衛費の大幅増に向け…

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この記事を書いた人
松山尚幹
政治部|自民党担当
専門・関心分野
外交安全保障、政局と政策、財政税制
西尾邦明
論説委員|経済社説担当
専門・関心分野
脱炭素、エネルギー、原発、環境金融