(1日、1次リーグE組、日本2―1スペイン)
途中出場のMF遠藤航が大きくボールを蹴り上げると、終了を告げる笛が鳴った。
倒れ込む者、腕を広げる者、ガッツポーズを作る者――。
日本の喜びに染まるピッチへ、肩を組んでいたベンチの選手たちも一斉になだれ込んでいった。
歓喜を呼んだのは、1点を追う後半立ち上がり。鮮やかな3分間の逆転劇だ。
後半3分。敵陣左奥でボールを持った相手へ、FW前田大然が、MF三笘薫が、襲いかかった。
バックパスを送られたGKへ、スピード自慢の前田が足を止めず猛然と迫る。GKが蹴り出した先で、前に出たMF伊東純也が相手と競り合った。
そのこぼれ球。後半から出場したMF堂安律が拾い、ペナルティーエリア右角のやや外へ持ち出す。「俺のコース。絶対に打ってやると決めていた」。千載一遇のチャンスに、迷いなく左足の強烈なシュートを繰り出す。GKの手をはじいて、ゴールを揺らした。
追いつき、一気にたたみかけた。3分後。右から堂安が送った低いクロスが、遠いポスト側へ。滑り込んだ前田が届かず、ボールはゴールラインを割りそうになった。そこへ、あきらめなかった三笘が左足を伸ばしてぎりぎりで折り返す。MF田中碧が体ごと飛び込んで押し込み、勝ち越した。
ロッカールームで交わされたチームの決意
前へ、前へ。ボールを奪おう…
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