もしも新幹線で不審者が暴れたら JRと県警が対応訓練

奈良美里
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 狭い車内で刺傷事件が起きたら、どう行動するべきか。JR東日本岩手県警は30日、新幹線の車内で刃物を持った不審者に対応する訓練を行った。

 訓練用の列車を走らせ、車内で男が刃物を振り回して他の乗客にけがをさせたと想定した。駆けつけた警備員と車掌が「まずは話しましょう」などと不審者役の男をなだめつつ、逃げ遅れた乗客を不審者と距離をとるよう誘導した。列車が盛岡駅に着くと、乗り込んだ警察官が男を取り押さえた。非常停車で停止位置が本来よりずれていても、放送で案内しながらドアをあけ、車内から脱出できるようにした。

 東京の京王線車内で昨年10月、乗客17人が重軽傷を負った事件など走行中の鉄道車両内で刺傷事件が起きていることを踏まえ、JR東は訓練を繰り返している。同社の担当者は、乗客に対して「まず安全確保のために現場を離れ、各車両に一つはある『SOSボタン』で車内に危険を知らせるなどして欲しい」と話している。

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