赤字路線だからこそ許される?走るプロレス列車 場外過ぎる乱闘も

三嶋伸一
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 JR久留里線(木更津―上総亀山)で20日、「プロレス列車」が走った。ディーゼル列車2両に分乗した50人の参加客の目の前で、17人のレスラーが熱戦を展開。通路を走り抜け、相手を床に投げ飛ばした。

 久留里線はJR東日本千葉支社管内で最も採算が厳しい赤字路線。そこで同支社が沿線活性化を狙って、同じ赤字路線だったJR只見線で好評だったプロレス列車を、木更津から久留里までの往復で企画した。只見線でも列車内プロレスをしている新潟プロレスのシマ重野代表は、「車内だからこそ技量が試される。久留里線は豊かな田園が広がっていて楽しめました」。

 列車が途中停車した横田駅ではホームで「場外乱闘」があり、往路で取り残されたレスラーが、復路では敵に勝って車内に戻ってくると喝采を浴びた。大日本プロレスの登坂栄児代表は「途中で降ろされても、列車はまた帰ってくる。人生は行ったり来たりなんだなと思っていただけたら」と話した。

 都内から参加した会社員女性(43)は「列車内とは思えない異空間が広がって、楽しかった」。横浜市から来た女性(55)は、「こういう企画ならまた久留里線に来てみたい」と話していた。

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