復興で生まれた絆いまも 東京で大槌交流会、活性化へ意見交換も

東野真和
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 震災復興を支援してくれた人との交流を深めたり、新たな復興の取り組みを紹介したりする目的で、岩手県大槌町は11日、「ネットワーク交流会」を東京・銀座で開いた。在京の町出身者や町への派遣経験がある自治体職員、支援企業の幹部ら60人を招いた。

 町への進出企業で、「大槌サーモン」の養殖を手がける日本水産の鶴岡比呂志・養殖事業推進部長は現状を報告。今年は351トンを水揚げし、来年はいけすを増やして620トンを目ざすとした。その上で、稚魚を提供する大槌復光社協同組合の金崎拓也理事や事業のコーディネート役の伊藤靖・漁港漁場漁村総合研究所常務理事は、地元経済が活性化する仕組みが不十分だとし、行政などとの協働強化の必要性を訴えた。

 参加者の一人で、町への応援職員として復興事業に携わった小林武・埼玉県川越市上下水道局副局長は「川越にも大槌サーモンが流通しているので買った。コロナ禍で交流活動は自粛気味だが、今後も続けたい」と話した。

 この日、参加者には、町の米と湧水(ゆうすい)でつくった地域おこし酒「源水」が振る舞われ、町内のジビエ事業者「MOMIJI」の鹿肉の缶詰がお土産に渡された。郷土芸能の虎舞も披露され、参加者は盛んに動画を撮っていた。東野真和

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