産後パパ育休を取った 「休日だけ育児」では分からなかったこと

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吉田貴司 土居新平 田幸香純 平井恵美
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 男性向けの新しい育児休業制度「産後パパ育休(出生時育児休業)」が10月から始まった。通常の育休制度の仕組みも変え、合計で最大4回まで育休が分割取得できるようになった。仕事や家庭の状況に合わせた取得を促す施策だが、取得率向上にはさらに幅広い職場環境の整備が必要だ。国の制度を超えて、育休への支援を拡充する企業の動きも出ている。

 10月3日、企業合併・買収の仲介大手「日本M&Aセンター」に勤める一色翔太さん(36)に、長女が誕生した。「出産直後の母親は、体の負担が大きい。私も育休を取ろうと思っていた」と、制度が始まったばかりの「産後パパ育休」を取得した。

 新制度では、生後8週間までに最長4週間の育児休業を最大2回に分けて取れる。一色さんは、この制度についてインターネットで調べたり、子育て本を読んだりして知り、一括で4週間取得。料理や洗濯といった家事全般を引き受け、夜間は約3時間おきにミルクをあげるなどした。「子どもが日に日に成長する様子が見られた。職場復帰するときには娘もだいぶ、ふくよかになりました。育休をとってよかった」と話す。

■2年前まで取得率「ゼロ」…

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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2022年11月20日22時5分 投稿
    【視点】

    男性が育児に積極的に参加するようになれば、女性の生き方・暮らし方が変わり、性別に関わらず仕事で役割を担うことができるようになります。そのため育休というのは非常に重要で、法律が変わり雇用者側に全ての人に育休を取るかどうかを聞かなければならない

    …続きを読む
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    小室淑恵
    (株式会社ワーク・ライフバランス社長)
    2022年11月21日18時29分 投稿
    【視点】

    産後の妻の死因の一位は自殺。原因としてホルモンバランスの急な変化による産後うつが大きいと言われる。ホルモンバランスを整えるのに重要なのが、まとまった睡眠時間と、朝日を浴びての散歩。いずれもワンオペ育児では限りなく難しい。夫が育休を取って夜中

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