埼玉高速鉄道の延伸区間周辺、まちづくりに方向性

上田雅文
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 埼玉高速鉄道(SR)の浦和美園駅(さいたま市緑区)以北で計画される延伸区間(7・2キロ)のまちづくりを考える有識者会議の議論が終わり、大まかな方向性が出た。

 中間駅の周辺は脱炭素化や住む人の健康対策などをテーマに、屋外の散策やカフェを楽しめる公園と歩道を核に「歩行者優先」を意識したまちづくりを進める。電動小型バスなどの新しい交通網も整備。近くの目白大学と連携した健康医療分野の産業誘致を図る。

 この地域は浦和美園駅と東武野田線の岩槻駅(同市岩槻区)を結ぶ中間地点の45~65ヘクタールほど。これまでの意見では駅近くにマンションエリアを置き、商業や子育て支援の施設を据える。その周辺に戸建てエリアと企業を誘致する産業エリアを配置していく。

 市は、有識者会議の意見を12月市議会に報告して方針案を示す。来年1月にも地域住民に説明して、今年度内に方針をまとめる。

 延伸計画を進めてきた市は来年度、鉄道事業者に事業化を要請する考えで、沿線のまちづくりなど、計画の具体化を検討してきた。

 清水勇人市長は11月11日の定例会見で「延伸の準備は順調に進んでいる。事業要請を予定する中で中間駅のまちづくりは非常に重要な課題の一つ。方針を踏まえて事業化へ検討を進めていく」と述べた。

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