「返礼でひな人形供養します」 ふるさと納税額低迷の町の巻き返し策

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東孝司
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 巨大ひな壇を飾る「ビッグひな祭り」で全国に知られる徳島県勝浦町が、ふるさと納税の返礼品として、使わなくなったひな人形を預かる「ひな人形供養パック」を始めた。町のふるさと納税寄付額は中四国の市町村で最低クラスで、巻き返し策として10月に導入した。

 地元のひな祭り実行委員会はこれまでも毎年1月末に家庭で飾らなくなった人形を有料で引き受ける「ひな供養」をしてきた。金額は1回5千円で、毎年、数百組を受け付けてきた。

 その人気ぶりに町が目をつけ、「ふるさと納税でも需要はあるはずだ」と2万円の寄付への返礼としてひな供養を採用した。制度の基準である「寄付額の3割」の6千円が実行委に入る形で、供養の証明書の発行などの手数料を含めると通常の供養と同額になる。

 納税のタイミングは1年間にわたるため、実行委にとっても、人形の受け入れが集中せず、作業の負担が減る利点もあるという。

 導入の背景にはふるさと納税額の低迷がある。2020年度の町の寄付額は72万円にとどまり、中四国の自治体で最低。全国1788自治体の中で1772位だった。21年度は227万円で中四国の下から2位。その下は返礼品の調達割合を偽装して対象から除外されて0円の高知県奈半利町で、実質2年連続で最低クラスだった。

 町はふるさと納税を担当する…

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