義勇兵って?日本人もウクライナで従軍 「罪にあたる」指摘も

ウクライナ情勢

根本晃
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 ロシア軍が侵攻するウクライナで「志願兵(義勇兵)」として戦闘に参加している日本人が死亡したとの情報がSNSで広がっている。松野博一官房長官は10日の記者会見で、在ウクライナ大使館が事実関係を確認中と答えたが、志願兵と呼ばれる人たちはどのような存在なのだろうか。

 志願兵は国家が兵役を課す徴兵によらず、自分の意思に基づいて軍に参加する人たちで、義勇兵とも呼ばれる。ロシアの侵攻が始まった直後の2月下旬、ウクライナのゼレンスキー大統領は外国からも志願兵を募る方針を表明。クレバ外相は3月上旬、52カ国から2万人以上が志願したと主張した。

 在日ウクライナ大使館は当初、公式ツイッターで日本からも志願兵を募集したが、後に撤回した。

 日本人を含む外国人志願兵について、ロシア側は利益のために戦う「傭兵(ようへい)」と否定的に呼んでいる。ロシア国防省は8月上旬、「外国人傭兵」がウクライナに計2192人おり、うち日本人は9人とする独自の資料を発表しているが、真偽は不明だ。

 松野氏はこの日の記者会見で日本人の志願兵について問われ、「人数については事柄の性質上、答えを差し控える」と述べた。日本政府は、ウクライナへの渡航は目的を問わず控えるよう求めている。

 志願兵としての渡航は私戦予備罪にあたりかねないとの指摘もあるが、SNS上には日本人志願兵を名乗るアカウントが散見され、一部は最前線で従軍しているとみられる。(根本晃)

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