釜ケ崎のお母ちゃんありがとう 子どもや労働者支えた宣教師、天国に
小若理恵
大阪市西成区の釜ケ崎(あいりん地区)に児童館「山王こどもセンター」を開いたドイツ人宣教師のエリザベス・ストロームさんが、10月に母国のドイツで亡くなった。2月に100歳を迎え、日独の知人らが記念誌を作ってお祝いをしたばかりだった。今月12日にドイツで告別記念式が開かれるのに合わせ、日本の知人らも祈りを捧げる。
ストロームさんは1953年に来日。東京や新潟を経て63年から釜ケ崎で活動するようになった。山王こどもセンターの始まりは、警察から「2歳の女の子をしばらく預かってほしい」と頼まれ、自宅で日雇い労働者や夜に働く親の子を預かるようになったことだ。
教派を超えたキリスト者らと「釜ケ崎キリスト教協友会」を立ち上げ、子どものクリスマス会や、労働者の食堂、野宿者に軽食を配る夜回り活動を始めた。アルコール依存症者の回復を支える「喜望の家」の開設にも尽力した。
ストロームさんが83年に帰…