羽生結弦、16歳のロングインタビュー 「歴史に名前を刻みたい」
16歳だった羽生結弦が語ってくれたこと(下)
誰よりも「勝利」を追い求めた選手だった。
プロに転向したフィギュアスケートの羽生結弦さん(27)である。初めての単独アイスショー「プロローグ」の始まりでも、それを垣間見ることができる場面があった。彼が五輪の頂点に立つまでに重ねたインタビューから、今を振り返ってみた。
2011年5月、僕は16歳の羽生さんと向き合っていた。あどけない笑顔を時折みせながら。そして、時に目に光を宿しながら。彼は思うところを語った。
当時、彼のプライドを刺激したのは、モスクワで11年4月に行われた世界選手権の結果だった。銅メダルに輝いたのは、ロシアのアルツール・ガチンスキー。羽生さんが優勝した10年世界ジュニア選手権で、ガチンスキーは3位だった。ライバルに、シニアの世界選手権で先を行かれたのだ。
「悔しかったです。ガチンス…
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