オリックス宇田川優希が操る「魔球」とは 大谷翔平と同じ異質の変化

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 その変化球は、異質だった。

 10月26日の日本シリーズ第4戦。オリックスのピンチで、今年7月に育成選手から支配下登録された2年目の宇田川優希がマウンドに呼ばれた。

 1-0の五回1死三塁。強力ヤクルト打線の上位を迎え、1点もやれない展開だった。

 「『走者が出たら行くよ』と言われていて、すぐだった」というが、動じる様子はなかった。

 山崎晃大朗を140キロ台のフォークで押しまくり、空振り三振に仕留めた。続く山田哲人は150キロ台の直球で追い込むと、最後は裏をかいたようにフォークで見逃し三振。山田はバットが出なかった。

 六回もイニングまたぎで登板し、無失点で乗り切った。1回3分の2を4奪三振。そのうち三つをフォークで奪い、勝ち投手になった。

 シーズン19試合で防御率は0.81。23歳の右腕は敗戦処理から成り上がり、9月からは勝ちパターンの一角を任されるようになった。

 日本シリーズで自己最速159キロをマークした直球と、フォークで打者を牛耳る剛腕。そのフォークは、普通の回転とは異なる。

 変化球の種類によって回転軸は様々だが、一般的に投手が投げたボールには、バックスピンがかかる。人さし指と中指ではさんで投げるフォークも、バックスピンが基本だ。

 宇田川の場合は、ライフル銃…

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