「忘れ物を届けに来た」と小学校に侵入容疑 50代の男を現行犯逮捕

[PR]

 「忘れ物を届けに来た」とうそを言って小学校に侵入したとして、大阪府警は24日、大阪市内の50代の男を建造物侵入の疑いで現行犯逮捕した。府警によると、男は校内で上半身裸で暴れていたが、児童らにけがはなかった。男は「病院に行ったら、小学校だった」と話しているといい、刑事責任能力について慎重に調べている。府警への取材でわかった。

 鶴見署によると、男は24日午前8時40分ごろ、大阪市鶴見区の市立茨田北小学校の校門にあるインターホンで「忘れ物を届けに来た」と職員に伝え、門を解錠させて敷地内に侵入した疑いがある。男は体育館や運動場で大声を上げ、上半身裸になって暴れていたが、同校からの110番通報で駆けつけた警察官が取り押さえた。凶器は持っていなかったという。当時、同校は朝のホームルーム中で児童は全員、教室内にいた。

 市教委によると、市内の小学校では危機管理マニュアルに基づき、保護者を入場させる際は、訪問者の名前や用件のほか、子どもの学年と名前、担任教諭名を聞き取っている。ただ、今回は訪問者の名前と用件を聞くだけで校内に入れていたという。

 文部科学省は2009年、大阪教育大付属池田小での殺傷事件を受けて、不審者などが学校に侵入した際の対応などを定めた「危機管理マニュアル」の作成を全国の小学校などに義務づけている。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません