日本の信者は「金の卵を産むガチョウだった」 元世界会長が教団批判

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 「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)で、かつて創始者の故・文鮮明(ムンソンミョン)氏に次ぐ地位の「世界会長」を務めた郭錠煥(クァクジョンファン)氏が9月半ばに、朝日新聞の書面インタビューに応じた。郭氏は「文氏の教え」への忠誠を見せる一方で現在の教団に批判的な立場をとり、韓国で袂を分かつ形で活動する。日本で問題となってきた過度な献金の問題などについての見解を述べた。

 郭氏は書面での回答で、教団幹部の中に文氏の教えを否定する勢力がいると主張し、「こうした勢力にとって最も重要だったのが、日本の統一教会だった。日本の信者と祝福家庭は、金の卵を産むガチョウとして見られていたからだ」とした。

 日本ではすでに80年代に、霊感商法による被害が社会問題になり、教団に対する批判が高まっていた。

 2008年に今の教団本部側と袂を分かったという郭氏は、1990年代ごろから「経済的な責任だけが強調された」と主張した。

 「90年代半ばから、日本の統一教会はあらゆる分野で停滞し、衰退する姿を見せたにもかかわらず、課せられる『ノルマ』、すなわち献金総額はさらに増えていった」「あらゆる項目で、信者たちに献金の納付を増やした結果、献金に関係した様々な副作用が生じ、家庭の破綻(はたん)や信用破産など極端な事態が頻発する事態に至った」とし、日本の教団を「過度な献金の要求と、その結果生じた家庭問題について、いまだに認めず、謝罪もしていない」と批判した。

 また、「日本では、献金を指示して要求する指導部と、従順に献金を支払う信者たちの間に『相互依存症』の関係が定着している。指導部にとって非常に簡単な献金収入源であり、信者にとって自然な信仰生活であるかのようになっている」と主張した。

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