富山市議会が旧統一教会との関係発表

大谷秀幸
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 富山市議会は20日、各派代表者会議を開き、宗教法人「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」や関連団体との一切の関係を断つとした9月定例会での決議を受け、会派ごとの調査結果を報告した。二つの自民会派が、これまで判明している関連団体の幹部が講師を務めた勉強会や研修会について報告した。

 「自由民主党」会派は、2019年6月に開いた家庭教育支援条例の必要性についての研修会について報告した。同会派政調会の企画だったが、当時の政調会長が「個人で企画立案して調整していたものと思われる」とした。約3千円の菓子折り以外に、講師への謝金や交通費についての記録がなく、「旧統一教会が負担していたのであれば、会派としての責任はより重いと受け止めている」とした。

 研修会後の19年10月には、6人の議員が先進事例の熊本と鹿児島に視察に行った。「研修会を発端に、政務調査活動や施策立案に会派として一定程度の影響を受けていたという結論に至った」とした。

 同会派の3人が過去に関連団体に賛同していたとしたが、記憶にない話や連絡のないまま実行委員の名簿に記載された例もあるとした。

 「富山市議会自由民主党」会派は、今年1月に開いた「パートナーシップ制度」の勉強会を報告。講師について「社会的に問題を抱えている団体とのつながりがある認識がなかった」とした。謝金は1月に会派を結成した直後で政務活動費がなく、議員それぞれが支出して3万円を支払ったという。

 講義内容は「あくまでひとつの考え方としてとらえていた」として、「政策立案や市行政に対し、影響を及ぼした事実は現時点では認められない」としている。

 同会派の10人が関わっていたといい、選挙の応援など最も関わったという高田重信議員は20日の会派の記者会見に同席。電話作戦やリーフレットの配布などを手伝ってもらっていたことを明らかにした。(大谷秀幸)

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