「推し」でなく中身で問う演劇 宝塚を離れた演出家が向かう先

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聞き手・河合真美江 写真・滝沢美穂子
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 時代に息づく人間の本質を浮かび上がらせる劇作家・演出家の上田久美子さん。大胆で深い作品は宝塚歌劇団の舞台で異色の輝きを放ち、いつも話題をさらった。だから3月の退団は事件だった。宝塚を離れ、どんな演劇を目指そうとしているのか。

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 ――今、フランスで現代演劇を学んでいらっしゃるそうですね。

 「来年3月から1年間、文化庁の海外研修でパリに行きます。準備のため去年の秋から断続的に行って、フランス語を学んで、興味のある演出家の稽古を見せてもらっています。現地で試作的に作品をつくることができればと。海外の観客が何を感じるか知りたい。日本の観客とは見方が違うじゃないですか」

劇場に行くというカルチャー

 ――どんなところが違いますか。

 「有名タレントの出ない現代…

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この記事を書いた人
河合真美江
文化部|宝塚歌劇・文芸担当
専門・関心分野
女性の生き方、宝塚歌劇、グリーフケア