特急「やくも」はブロンズ色に 乗り心地向上、24年春デビューへ

渡辺翔太郎
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 JR西日本は20日、山陽と山陰を結ぶ特急「やくも」の新型車両のデザインを発表した。沿線の風景に映え、ぬくもりのある車内をコンセプトにデザインされ、車両の外観はブロンズ色を基調に一新する。2024年春にデビューする予定だ。

 新型車両は、大山の朝日や宍道湖の夕日、独特の赤褐色で知られる石州瓦の家並みにあうようブロンズ色を基調に、窓まわりなどは白に統一。シンボルマークは現在の八つの雲がわきたつ形から、雲が流れる躍動感のある形にしている。

 適切なタイミングで車体を傾ける国内初のシステムを導入し、乗り心地も向上。車内は、現在の「やくも」よりも座席の間隔を広くして座り心地をよくしたほか、車いすスペースを拡大。車内Wi―Fiや全席コンセントも備えている。

 車内カラーは、グリーン座席では黄色をベースに積石亀甲模様をあしらい、山陰の文化や風土を演出したという。普通座席は沿線の山々をイメージした緑を基調に、神事に用いられる麻の葉模様をあしらった。

 また、大きな窓から車窓の風景を楽しむことができるグループ向けの座席も新たに用意。最大12席で、家族連れなどがくつろいで列車旅を楽しめる空間にした。

 運行区間は岡山~出雲市駅間で、24年春以降、順次投入される。山陰支社(鳥取県米子市)の佐伯祥一支社長は「『やくも』の伝統である洗練されたサービス、ホスピタリティー、乗り心地を進化させ、おもてなしに努めたい。観光振興、交流人口の拡大、沿線地域の活性化に貢献したい」と話した。

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この記事を書いた人
渡辺翔太郎
岡山総局員|警察司法・大学・気象担当
専門・関心分野
地域の話題、環境