送ったメールが踏切変えた 母奪った事故の根絶願い、全国を歩く女性
加戸靖史
大阪府東大阪市の近鉄奈良線踏切がこの夏、ちょっぴり「改善」された。近鉄を動かしたのは、横浜市の女性が寄せた「声」だった。女性は17年前、踏切事故で母親を亡くしていた。
東大阪市客坊町の瓢簞山(ひょうたんやま)2号踏切。幅2・2メートル、長さ8・3メートルで、一般の車の横断は禁止されている。大阪から奈良へ向かう電車が生駒山を駆け上がる斜面上のカーブにあり、1日500本を超す電車が通る。
近鉄は今年6~7月、この踏切の二つの設備を交換した。踏切の両側に各1本あり、電車の通過時に下りてくる「遮断桿(かん)」と、両側の道路に2本ずつ立つ車止めのポール計4本だ。
遮断桿は以前のものより数十センチ短くなり、先端は人の力で折り曲げることもできるタイプになった。
高さ80センチ以上あったポールは4本とも、60センチほどのものに取り換えられた。
きっかけは、この踏切を調べた女性が、近鉄のホームページを通じて寄せた意見だった。
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下りた遮断桿は、ポールの高…
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