早朝に響いたサイレン 北朝鮮弾道ミサイル、北海道庁は緊急会議

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中野龍三 新田哲史 中沢滋人 山本智之
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 北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けた「Jアラート」(全国瞬時警報システム)発出の対象となった北海道内では、午前7時27分ごろ、一斉にスマートフォンなどの警告音が鳴り響いた。スマホには政府からの発表として「ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射されたものとみられます。建物の中、または地下に避難してください。」というメッセージが流れた。

 太平洋側に近い帯広市中心部では、Jアラートの発出直後にサイレンが響き、防災無線で建物への避難などを呼びかけるアナウンスが流れた。東部・根室市の根室漁協では、サケやウニの水揚げ作業の最中で、漁業関係者らのスマホが一斉に鳴り響いた。

 北海道庁では危機対策課が情報収集を進めた。鈴木直道知事は午前9時20分過ぎに記者団の取材に応じ、「直ちにミサイルの発射ルートなどの情報収集、航空機、船舶などの安全確認を徹底するよう指示した。政府からは、付近を航行する航空機や船舶への現時点での被害は確認されていないと聞いている。緊急会議の中で道民への情報提供を行いたい」と述べた。

 道庁では午前10時半から緊急会議が開かれ、各市町村からは被害情報はないことが報告された。国からミサイルに関する最終報告があるまで、非常時の上から2番目のレベルにあたる「第2非常配備体制」を維持することを決めた。鈴木知事は会議で「道民の安全安心に対し、極めて深刻かつ重大な脅威であり、断じて容認することのできない暴挙だ。引き続き情報収集に努めるとともに、政府に対して、北朝鮮がこのような国連安保理決議に明白に違反した行為を繰り返すことがないよう適切な対処を強く求めていく」と述べた。

 第1管区海上保安本部小樽市)によると、海上の被害は確認されていない。船舶向けには航行警報を出し、最新情報に注意するとともに、落下物を見つけた場合は近づかないで通報するよう呼びかけている。

 交通機関にも影響が出た。

 JR北海道は午前7時27分…

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