トトロ生んだ森を守るクラファン、10日で目標達成 1口2万5千円

深津慶造
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 宮崎駿監督が人気アニメ映画「となりのトトロ」の構想を練った埼玉県所沢市内の雑木林を保全するため、市が行ったクラウドファンディング(CF)が、開始から10日間で目標額の2500万円に達した。1カ月という募集見込みを大幅に短縮しての到達で、担当課は「本当に感謝している。出来れば今後も継続したい」と話している。

 保存計画が進むのは北秋津・上安松地区の緑地約3・5ヘクタール。市はこのうち宮崎監督が散歩しながら構想を練ったという「かみの山」を含む約1・3ヘクタールについて、2021~26年度に約18億円かけて取得しようとしており、今回のCFへの寄付はその一部となる。

 CFは1口2万5千円の寄付で、スタジオジブリから無償で提供を受けた「となりのトトロ」の原画の複製画5枚(B4サイズ)と木製額縁1枚が送られる仕組みだった。スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーも「かみの山は、『となりのトトロ』の構想が生まれた場所です」などとする直筆のコメントを寄せ、協力を呼びかけていた。

 1千セットを用意して9月1日正午から30日までの予定で募集を始めたが、翌2日午前8時半時点で1537万5千円となり、10日に目標額に達した。

 市によると、北海道から沖縄県まで全国から応募があった。今回のCFは締め切ったが、「今後も継続した場合、何口支援するか」といったアンケートを市のHPを通じて30日まで実施している。(深津慶造)

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