国葬出席は「苦渋の決断」と連合・芳野会長 支援政党も対応分かれる

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三浦惇平 江口悟

 労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長は15日の会見で、安倍晋三元首相の国葬に出席すると表明した。国葬について政府の説明は不十分だと認識しているが、労働側を代表して弔意を示す必要があると考えたという。支援する政党の対応も分かれ、「苦渋の決断」を強いられた。

 芳野氏は、海外からの来賓が多いことも踏まえ、労働側の代表としての責任を果たすべきだと考えたと説明した。「国葬の決定プロセス、法的根拠は問題ではある」としつつも、弔意を示すことは分けるべきだと考え、「出席せざるを得ない」と判断したという。

 政府に対しては「国民が弔意を強制されると感じることがあってはならない」と釘も刺した。国葬についての国民の理解は広がっていないとして、「国民を二分したことと、多くの人が納得していないことを、政府は受け止めてほしい」と注文をつけた。

 こうした姿勢を見せたのは、傘下の労組の間では国葬に否定的な意見も根強いためだ。この日の会見前にあった連合内の会議では、国葬の開催が民主的な手続きに基づいていないとして、「(芳野氏の出席に)強い懸念と大きな疑問がある」といった意見が一部の産業別組織から出たという。

 一方、ある労組の元幹部は…

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