コロナは終わる?「油断すべきではない」 忽那賢志教授が語る理由

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聞き手 編集委員・辻外記子
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 世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は14日、新型コロナウイルスについて「(世界的大流行の)終わりが見えている」と述べました。この発言をどうみるのか、収束は近づいているのか。流行初期から対応を続ける大阪大の忽那賢志教授にお話を聞きました。

 ――WHOの集計によると、9月5日から11日の世界全体の死者数は1万人超で、前週より22%減少しています。発言内容にどんな感想を持ちましたか。

 死者数は明らかに減っています。

 新型コロナへの脅威が後退していると言ってもいいでしょう。

 流行は今後も続くが、人が多く亡くなっていく状況でなくなるということだと思います。理由は、世界でワクチン接種が進み、自然感染によって免疫を持っている人が増えたためです。

「収束」しても流行の可能性

 ――「収束」はしますか?

 脅威のレベルが、季節性インフルエンザ相当になれば、パンデミックとして収束といえるのかもしれません。

 ただ、インフルのように1年に1度など、定期的に流行していく可能性はあります。

 流行すれば感染者が増え、亡くなる人もいるでしょう。

 ――テドロス氏は、マラソンランナーに例えて、警戒を怠らないような訴えもしました。

 立ち止まるべきではないということでしょう。

 普通のシナリオであれば、このまま落ち着いていくでしょう。

 しかし、想定していないような変異株が今後、出てくる可能性もあります。

 油断すべきではありません。

最悪のシナリオも考えて

 ――想定していない変異株とは?

 感染力が強く重症化率が高い…

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