「癒着のシンボルだ」 既得権益化する税優遇、昭和から継続も

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筒井竜平
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 租税特別措置(租特)は特定の企業や人の税を優遇し、税負担の公平性を一定程度ゆがめる措置だ。しかし、それに見合った効果があるのかどうかをチェックする政府の機能は十分とは言えない。昭和期から制度の延長が繰り返され、既得権益化しているものも多い。

住宅ローン減税、金融所得課税も

 企業の研究開発費に応じて法人税を安くする「研究開発減税」は1967(昭和42)年度につくられ、これまで22回延長を繰り返してきた。法人税関連の租特では減収効果が最も大きい項目だ。

 研究開発費であれば分野を問わず減税し、自動車メーカーや製薬会社など、製品開発に巨額の投資をする既存の大企業ほど恩恵が大きい。財務省の報告書によれば、2020年度は5053億円のうち76%(3868億円)が、企業数では全体の0・1%にも満たない資本金100億円超の大企業に対する減税にあてられたという。

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 金融所得に関する租特も富裕…

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