宜野湾の市長選と名護市の市議選も告示 沖縄、普天間と辺野古の地元
米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の市長選が4日告示され、再選を目指す無所属現職の松川正則氏(68)=自民、公明推薦=と、「オール沖縄」勢力が推す元県高校PTA連合会長で無所属新顔の仲西春雅氏(61)=立憲、共産、れいわ、社民、沖縄社会大衆推薦=が立候補を届け出た。普天間の移設計画が進む名護市の市議選(定数26)も同日告示され、33人が立候補した。ともに知事選と同じ11日に投開票される。
宜野湾市長選は、4年前と同じ構図で、辺野古移設の是非が最大の対立軸。
1期目就任後に「容認」を明言した松川氏は、移設を前提に「普天間の返還の道筋をつける」と主張する。台風が接近中の4日朝は市内の事務所で第一声。移設を容認し、知事選に立候補している前宜野湾市長の佐喜真淳氏(58)がかけつけた。佐喜真氏は「2030年までの普天間返還」「松川市長とタッグを組んで取り組む」と訴えた。
仲西氏は普天間の即時運用停止とともに「辺野古阻止」を掲げる。出発式には、知事選で再選を目指す玉城デニー氏(62)が並んだ。玉城氏は「辺野古の新基地建設断念は民意で明らかになっている」と強調。知事選、市長選ともに「民意をもう一度政府に突き付ける戦い。私たちがきちんと決着をつける」と声を張り上げた。
名護市議選は、辺野古移設の賛否を明言しない渡具知武豊(たけとよ)市長(61)の与党と、移設反対を鮮明にする野党が現在同数で、過半数の行方が焦点だ。立候補した33人のうち32人が回答した朝日新聞などのアンケートでは、移設容認は7人、反対17人。反対の3人を含む計17人が与党、13人が野党的立場とした。