江ノ電「苦境乗り越え」開業120周年 記念出発式、ファン見守る

芳垣文子
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 鎌倉と藤沢を結ぶ「江ノ電」が1日、開業120周年を迎え、江ノ島駅で記念の出発式があった。

 式では井口貴之駅長(54)が「120年間の道のりは決して平坦(へいたん)ではなく、関東大震災新型コロナなど幾多の困難に見舞われてきた。苦境のたびに心強いご支援をいただいた地域、関係者の方々に深く感謝申し上げる」とあいさつ。現役車両では最も古く、1960年から走る「300形」が登場し、2008年から走る最新の「500形」の車両と連結して藤沢方向に向かった。

 出発式を見ようと東京都大田区から訪れた会社員丸山賢一さん(49)は大の江ノ電ファン。「沿線の風景が変化に富んでいるし、古い車両もいいですね。今日は仕事を休んできました」と話していた。

 江ノ電は120年前の1902年9月1日、当時の江之島電氣鉄道が藤沢―片瀬(現在の江ノ島)間の3キロ、10駅で開業。藤沢―鎌倉間(10キロ)の全線開通は8年後の1910年11月。現在は15駅を34分で結び、観光客にも人気が高い。今月30日には開業時の10駅を復刻した入場券を数量限定で発売する。(芳垣文子)

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