反射炉ビヤガー電車、低調 伊豆箱根鉄道が3年ぶり、感染対策は万全

南島信也
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 【静岡】伊豆箱根鉄道(三島市)とクラフトビール製造などの蔵屋鳴沢(伊豆の国市)がコラボし、3年ぶりに運行する特別電車「反射炉ビヤガー電車」が発車前に視界不良に陥っている。同鉄道の夏の風物詩として人気の企画だが、募集締め切り日が迫っても定員の半分程度しか申し込みがなく、関係者はやきもきしている。

 この「走るビアガーデン」は、2010年から毎年開催されている。反射炉ビヤ「義時」「頼朝」など4種のクラフトビールが飲み放題で、伊豆の特産品の手作りおつまみ9品と運賃がセットで1人5500円のお得なプランだ。9日午後6時半に三島駅を出発し、修善寺駅との間を約2時間半で往復する。電車の中で飲食できるという非日常感が人気を集め、これまでは即日完売していた。

 コロナ禍で20、21年は中止になったが、今年の夏は政府の行動制限がなくなったため、3年ぶりに開催することにした。相席を避け、テーブルごとに飛沫(ひまつ)防止シートを設置するなど感染防止対策を講じる。密を避けるため1グループ3~4人までとし、定員は28グループに設定した。

 ところが、チケットを8月15日から販売したところ、売れ行きは鈍く、9月1日現在で申し込みは14グループにとどまっている。飲酒を伴うイベントへの根強い警戒感が背景にあるとみられるが、同鉄道の担当者は「車内換気など万全の対策でお迎えする」と話している。募集締め切りは5日で、チケットはローソンなどのコンビニで予約・購入できる。(南島信也)

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