第3回もしもエレベーターに閉じ込められたら 首都直下地震で8台に1台

有料記事災害「もしも」シリーズ

武田啓亮
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 強い揺れがようやくおさまった。家族は無事か。会社や学校、避難所に急ぎたいのに、エレベーターが止まって外に出られない――。2018年に大阪北部を襲った震度6弱の地震では300件以上の閉じ込めが発生し、救出までに平均3時間ほどかかったとも言われています。もしもエレベーターに閉じ込められた時、私たちはどうなるのでしょうか。

◆1923年9月1日に起きた関東大震災から100年目に入ります。日常生活でふと、「いま大地震がきたら、どうしたらいいのだろう」と不安になることはありませんか。みなさんの疑問や体験を東京社会部のメール(shakaibu@asahi.comメールする)にお寄せください。

 メーカーの業界団体である日本エレベーター協会の担当者によると、09年の法改正以降に設置されたエレベーターには、震度4以上の揺れを感知すると自動的に最寄り階に止まり、扉が開く安全装置が取り付けられている。バッテリーが内蔵されており停電した場合でも作動する。

 しかし、それ以前に設置されたエレベーターには安全装置の設置は義務づけられていない。担当者は「古いエレベーターでも、揺れを感じた時点で全ての階のボタンを同時に押せば、最寄りの階で停止できる場合がある」という。

 東京都の試算では、都内には16万6千台のエレベーターがあり、想定されるマグニチュード(M)7・3の直下型地震が発生した場合、うち2万2千台、つまり8台に1台ほどの割合で、閉じ込めが発生する可能性があるという。

 では、万が一エレベーターに…

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