コロナ禍で、小中学生のおよそ7人に1人が自分の身体を傷つける「自傷」をしている――。
言葉にできない「しんどさ」を心の奥に抱え、自分を傷つける「自傷」を続ける子どもがいます。
夏休み明けは特に、子どもの心身が不調になりがちです。
「子どもは意味のあることしかしない」
児童精神科医の山口有紗さんは、親や周りの大人は自傷を叱らないで、と呼びかけています。
では、どうする方がいいのでしょうか。話を聞きました。
「誰にでも起こりうること」
――自傷は、どれくらいの子どもがしているのでしょうか。
国立成育医療研究センターを中心にした研究者や医師の有志チーム「コロナ×こどもプロジェクト」が調査したデータがあります。私も参加しました。
ランダムに選んだ全国の2350人の子どもから回答がありました。
結果をみると、2021年12月の時点で、直近1週間以内に「自分のからだを傷つけたこと(髪を抜く、自分をたたくなど)がある」と答えたのは、小学5、6年生で16%、中学生は13%でした。
こうした結果を受け、私たちは「しんどいって言えない」というリーフレットと動画をつくりました(http://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/news/selfharm.html)。
すぐに出口は見えなくても、できそうなことを一緒に探してみませんかと語りかけ、自傷との向き合い方、相談先も紹介しています。
――7人に1人、衝撃です。
私たちにとってもショッキングでした。小学生も結構いるんだと。従来は自傷は思春期に多いと思われていましたが、思春期前の子どもも、しんどさを抱えていることがうかがえます。
――まだ小学校の高学年で。
誰にでも起こりうることで…
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