起死回生の「食事用ようかん」で売り上げ1千倍 和菓子店女将の挑戦

有料記事ほんまもん

聞き手・北村有樹子 写真・筋野健太
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 創業200年以上の京都の老舗和菓子店「亀屋良長」は、和菓子の定番「練りようかん」から、食パン用のヒット商品「スライスようかん」を生み出しました。発案した女将(おかみ)・吉村由依子さん(45)に、アイデアの源泉や、フランス留学を生かした和菓子業界再興への挑戦について聞きました。

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 ――「スライスようかん」はどんな商品ですか。

 「『ようかん』を食パンのトースト用にアレンジした商品です。小倉ようかんを2・5ミリにスライスし、真ん中に塩入りのバターようかんをのせ、けしの実をトッピング。トーストするとあつあつの小倉バタートーストができます。2018年の秋から販売しています」

アイデアは朝の台所から

 ――発案のきっかけは。

 「2人の子どもの朝食を作る中でひらめきました。長男はスライスチーズをのせたトーストが好き。一方、次男はあんこが好きで、トーストしたパンにあんこをぬっていました。でも、あんこは冷えると硬く、ぬりにくくて面倒で。『チーズみたいに簡単にできたらいいのに』と思ったのです」

 「ニーズがあるか自信はありませんでしたが、首都圏のデパートがあんこの催事をする時に、新商品として提案しました。意外に売れて、定番商品にすることに。19年4月からは1袋2枚入り540円で販売しています」

 ――ヒットの理由は何でしょ…

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