6月22日公示、7月10日投開票の参院選で岸田文雄首相（自民党総裁）は、野党と競り合う選挙区を中心に全国51カ所で街頭演説を行った。首相は何を語り、何を語らなかったのか。自然言語処理技術を使い、取材で得た情報を加味して演説を分析すると、首相のねらいが浮かび上がってきた。

　分析にあたっては、まず、政治部記者が現場で取材し、演説を文字に書き起こした。それを朝日新聞社メディア研究開発センターが自然言語処理のソフトウェア「Sudachi（すだち）」を利用して解析。首相が使った単語を1日ごとに多い順に積み上げ、棒グラフを使ってどんな単語がよく使われたのかを可視化した。

　各地での首相の演説時間はお…