旧統一教会系のイベントに参加 山形市長「広告塔利用の恐れあった」

小川尭洋
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 山形市の佐藤孝弘市長が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体のイベントや信者らの集会に複数回参加していたことが分かった。佐藤市長が9日、朝日新聞の取材に明かした。佐藤市長は旧統一教会との関係を認識した上で参加していたとし、「当時の認識が甘かった」と反省を口にした。

 佐藤市長によると、2020年と21年に市内であった自転車イベント「ピースロード」の壮行会に参加。ピースロードは旧統一教会の友好団体「UPF(天宙平和連合)」のプロジェクトだ。旧統一教会の信者から「参加する若者に励ましの言葉をかけてくれと頼まれた」という。

 佐藤市長は「私が『広告塔』として利用された事実は確認していないが、その恐れはあった。当時の認識が甘かったと今は反省している」と話した。

 参加を依頼してきた信者とは、市長選で初当選する前の15年ごろに、元県議(故人)の支援者を通じて知り合ったという。「市政の考え方を聞きたい」と頼まれ、信者が複数参加している市内の集会に足を運ぶようになり、地域活性化や河川改修などについて講演したこともあったという。「私の考えに賛同し、投票して頂いた方もいると思う」と語った。

 集会への参加については、「(旧統一教会の)過去の霊感商法などの問題は把握していたが、県内では聞いたことがなく、市民でもある信者に私の考えを伝えるだけなら問題ないと、当時は判断した」と釈明。今後は、自身の影響力も考慮したうえで慎重に判断したいとしている。

 一方、選挙や資金面での支援については、「信者が個人的に投票してくれた可能性はあるが、組織的な支援は一切ない」とした。小川尭洋

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